疥癬(かいせん)とはヒゼンダニと呼ばれるダニが人の皮膚の角質層に寄生して起こる感染症です。
疥癬と角化型疥癬(ノルウェー疥癬)の2つのタイプがあり、診断がそのどちらであるのかによって、治療や予防が大きく変わってきます。
疥癬
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角化型疥癬(ノルウェー疥癬)
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ダニの寄生数
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1000以下
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100万~200万
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患者の免疫力
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正常な状態
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低下している状態
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感染力
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弱い
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強い
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主な症状
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かゆみ、赤い湿疹
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角質の増殖
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部位
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首から下にかけて
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全身
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かゆみの強さ
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強い
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個人差がある
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疥癬はヒトの皮膚で生涯を過ごし、ヒトの皮膚から離れると比較的短期間で死滅するそうです。感染経路は、患者さんの皮膚と接触することで感染する直接経路と、寝具・リネン類・介護用具等を介した間接経路があり、まれに間接接触感染もありますが、大半は直接接触感染であり、普通の疥癬からは簡単には感染しないとも言われています。しかし、角化型疥癬(ノルウェー疥癬)は免疫の低下した患者さんに多く見られ、普通の疥癬と比べて院内感染の原因となりやすいため感染対策が必要です。
疥癬の治療には駆虫薬を医師の指示に従い内服治療。
軟膏は清拭又は入浴後に頸部より下半身全体に塗布など。