誤嚥について
誤嚥性肺炎に注意しましょう!
私たちの喉の奥には、空気が肺に行くための通り道「気管」と、食べ物が胃に行くための 通り道「食道」とに分かれています。
通常、食べ物を飲み込むとき脳に信号が伝わり、脳はこの信号を受け取って食べ物が気管に入らないよう気管の入り口を塞ぐ指令を出すため、食べ物は食道の方に入ります。
しかし、加齢によってこの信号と指令のやり取りがうまく伝わらなくなることで、食べ物や唾液が気管に入ってしまうことがあります。
誤嚥とは、飲み込んだ食べ物が食べ物の通り道(食道)へ行かず空気の通り道(気管)に入ってしまうことをいいます。
これは、パーキンソン病以外にもお年寄りの方や脳梗塞、認知症の方など、食べ物の飲み込みが上手にできなっている方に起こります。
この誤嚥が起こると、食べ物や唾液に含まれる細菌が肺に入り、肺炎になってしまう危険もあります。(誤嚥性肺炎)
そのため、食事のときはこの「誤嚥」を防ぐために、まず「本人がしっかりと目覚めているか」を確認することが第一です。
予防策
正しい姿勢で食事をとることが大切です。
正しい姿勢とは、軽く背中を丸めて上半身を起こし、やや首を前屈させます。
ごっくんするとのどが上下に動きます。
反対に危険な姿勢とは、リクライニングで上体がそっくり返ったり、介護者が上から食事を 介助する姿勢は、首が伸びてごっくんできません。
まひ側に姿勢が倒れたままで食べるのも、のどの上下動がうまくいかず危険です。
寝たきりで座ることができない場合は、30度ほど背を起こし、首が軽く曲がるようにまくらを当てて高くします。
真っ平らのままだと、食べたものが逆流し気管に入ってしまう危険があります。
食事の前の口腔外マッサージで口の周りの筋肉をやわらかくすることも効果的です。