医療法人社団 新生会 南東北第二病院

ワンポイントリハビリ 免疫について

厚生労働省は、花粉症などのアレルギー疾患の症状に苦しむ人を減らすため、総合対策を盛り込む指針作りに乗り出すとの報告がされました。発症の予防策の普及や、全国の病院や診療所の医療水準の底上げが柱となります。
この分野の専門家、患者らからなる有識者協議会を3日設置し、夏までに指針をまとめるようです。
アレルギーは体への侵入物を免疫が必要以上に攻撃する反応です。花粉症のほか気管支ぜんそく、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーなどがあり、計数千万人が悩んでいるとされています。
最近の研究で、防御機能が落ちた肌から異物が入り込み、免疫に「外敵」とみなされて、アレルギー症状が起きることが分かってきました。アトピー性皮膚炎は乳児の肌に保湿剤を塗って保護することが予防に有効とされます。協議会では健診などを通じて周知することの重要性が議論される見通しです。

 

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前回の「呼吸について」で触れたように、身体の抵抗力をつけるためには、自律神経を整えて免疫系を正常に保つことが大切です。花粉症は、患者が空中に飛散している植物の花粉と接触した結果、後天的に免疫を獲得し、その後再び花粉に接触することで過剰なアレルギー反応を起こすものです。アレルギーの中でも、IgE抗体(免疫グロブリンE)と肥満細胞(マスト細胞)によるメカニズムが大きく関与しています。
自律神経のバランスが良いと、IgE抗体に花粉が結合しても、花粉症が起こらないこともあります。逆に、副交感神経の緊張が高まったり、交感神経が抑えられていたりすると、肥満細胞からヒスタミンが放出されやすくなります。自律神経のためは、ココロとカラダ、両方を良い状態にしておきたいところです。

<免疫を上げる生活のポイント>
・なるべく規則的に、十分な睡眠をとる
・体力を落とさない
・ストレスをためない
・定期的な運動(有酸素運動)、バランスの良い食事
・鼻呼吸

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