医療法人社団 新生会 南東北第二病院

尿路感染症について

尿路感染症について

主な特徴

・高齢者は、基礎疾患(泌尿器科の病気)を持っていることが多い2012021001
・「複雑性尿路感染症」が多い
・再発・再燃を繰り返し、難治性で慢性に経過することが多い
・自覚症状が少ないため、気づかない間に腎機能が低下してしまうことがある

高齢者に多い基礎疾患

○前立腺肥大症

・高齢の男性に多い(40歳後半から現れ、50歳代の男性で5割、60歳代で6割、 70
歳代で7割の人にあると言われている)
・症状:残尿感、頻尿、尿意切迫感、排尿力低下、排尿開始時の「いきみ」、夜間頻尿、 尿
失禁など
・残尿量が多くなると、尿路感染症を併発しやすくなる
・治療:薬物治療、手術治療、その他温熱療法や尿道ステント留置

○腹圧性尿失禁

・咳やくしゃみなどで急に腹圧が加わったときに尿が漏れること
・中高年の女性に多い(出産や子宮の手術を経験した人に多い)
・膀胱が下垂して尿道が開いて短くなっているため、尿が漏れやすい
・治療:骨盤底筋体操、薬物療法、リハビリ、手術など

○神経因性膀胱

・尿は膀胱と尿道がうまく働いて排泄されます。これらを働かせるためには、働けという命
令を伝える神経がしっかりしていないとうまく働きません。この神経が病気になったり、
けがをして排尿がうまくできなくなった場合を「神経因性膀胱」と言います。
・原因疾患として、脳梗塞、脳出血、脊髄損傷、椎間板ヘルニア、糖尿病、直腸・子宮手術
などがある。
・症状:頻尿、尿失禁、排尿困難(尿が出にくい)、尿閉(膀胱内に尿はあるが、排泄する
ことができない)など
・治療:薬物療法、手術。改善しない場合は、自己導尿や尿道カテーテルを留置する。

尿路感染症にかからないために

・からだ、特に下半身を冷やさない
・体調に合わせ適度に運動する
・水分は日中多めに、夕方からは控える
・トイレを我慢しない
・バランスの取れた食事と便通を整える
・アルコールは控えめに
・身体の抵抗力・免疫力をおとさずストレスをためない、無理をしない
・尿もれパットなどは定期的に交換する
・陰部を清潔に保つ。排便時は前から後ろに拭く
・全身性疾患や泌尿器科基礎疾患の治療を正しく受ける

それでもかかってしまった場合は我慢せずに、できるだけ早く受診し、適切な治療を受けましょう。

 

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