医療法人社団 新生会 南東北第二病院

認知症とは何か?

認知症とは何か?

老化による物忘れと認知症による物忘れとは違います。

年を取ると物忘れが多くなります。「名前が出てこない」「ココに何しに来たんだっけ」など。2011120301

20歳代をピークに脳細胞は1日に10万個程度死滅する”と、言われています。これは、脳の老化の1つであって自然の事です。物忘れをしている事に自分自身気づいているので、生活上での支障も全くありません。

病気による脳の萎縮や脳血管性障害により認知症になると、日々の体験や出来事の記憶の全てを失う事になります。

忘れている事すら、忘れているのです。時間や場所、計算や常識などの認識が取れなくなってきてしまいます。これにより、社会生活が困難になったり、日常生活が困難になったりします。

認知症が進行すると、寝たきりや人格崩壊にも進んでしまうこともあります。

老化による物忘れと認知症による物忘れでは、以下のような違いがあります。

老化による物忘れ 認知症による物忘れ
日常生活 支障無く生活できる。 日常生活を営む事が困難。
症状 名前や日付など、とっさに思い出せない。 体験した全てを忘れている。最近の出来事の記憶がない。
人格 変化無く、維持される。 人格崩壊を招く場合もある。
幻覚/妄想 無し。 幻覚や妄想を伴う場合もある。
時間/居場所 意識がある。理解できる。 時間や自分のいる場所が
分らなくなる。

認知症の原因となる病気

アルツハイマー病

神経細胞が徐々に死んでいく病気です。なぜ、神経細胞が死んでいくのかは現在判明されていません。脳全体の萎縮が見られ、知的機能も全体的に低下していきます。神経細胞が徐々に死んでいくため、認知症の症状も徐々に悪化していきます。

脳血管性障害

脳の血管がつまったり、破れたりして脳の一部が破壊された結果として認知症の症状がでます。脳の破壊された部分により、症状の現れ方が異なります。段階的に認知症の症状が悪化するのが特徴です。

その他

・(感染症)
狂牛病、エイズ、神経梅毒など、病原体の感染によって、脳に損傷をもたらす事もあります。
・(脳部外傷)
脳を強く打つ。脳を傷つける。など、脳の一部に損傷をきたした結果、認知症状がでる事があります。
・(中毒)
水銀中毒、鉛中毒、アルコール中毒など毒性の物質が脳に入り、脳に損傷をきたすことがあります。
・その他
脳腫瘍や尿毒症、ホルモン異常などにより脳神経にダメージを与える場合があります。

認知症の予防

食生活の改善

サラサラ血液と強い血管にする。血液は、全ての細胞に栄養と酸素を運び、老廃物を回収する役目を負っています。
ドロドロ血液やベトベト血液では、血管が詰まりやすく、血管が詰まってしまう事が心筋梗塞や脳梗塞の原因となります。塩分は控えめにし、動物性脂肪の取りすぎに注意して、コレステロールや中性脂肪をコントロールしましょう。

適度な運動

適度な運動は、脂肪の燃焼につながり、筋力の維持や増強につながります。
個人差もありますが、30分~1時間程度が適量と言われています。

お酒、タバコ

お酒は、全く飲まない人よりも適量を飲む方の方が、健康で長生きできる統計もでています。
適量のお酒は、血行をよくしたり、気分を高揚させたり、身体に良い働きがあります。
しかし、飲み過ぎると逆効果です。アルコール中毒が原因で認知症を発症する事もあります。
タバコは、論外です。やめましょう。

適度な刺激

人との会話や好奇心は、脳細胞に刺激を与えます。また、指先を使う事も脳に刺激を与えると言われています。
外に出て、人と会話して、興味ある事をどんどん行いましょう。
適度な刺激は必要です。ストレスは貯めないようにしましょう。

 

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